定点観測している東証発表の投資部門別取引状況について、5月27日の週のデータを確認する。同期間の日本の株価指標に加え、米国・中国の株価指標もウオッチ。
統計データは毎週第4営業日の午後3時に日本取引所HPで更新され、市場への影響が大きい投資家グループの動向を理解し、投資活動に役立てたい。
5月27日の週は、日経平均株価が5月27日始値の21,148円から5月31日終値の20,601円と547円下落し、TOPIXも5月27日始値の1542ポイントから5月31日終値の1511ポイントと31ポイント下落。
また海外(米国・中国)の株価指標に目を向けると、NADAQは5月28日始値の7655ポイントから5月31日終値の7453ポイントと102ポイント下落し、上海総合指数は5月27日始値の2851ポイントから5月31日終値の2898ポイントと47ポイント上昇。
現物株の投資部門別取引状況は、外国人投資家は2,838億円の4週連続の売り越し、一方、個人投資家は1,122億円の2週連続の買い越し。またGPIF(年金積立金管理運用) など年金基金の動きを表すと言われる信託銀行は692億円の2週ぶりの買い越し。
また現物株と先物合計の売買状況は、 外国人投資家が5,975億円の4週連続の売り越し、 個人投資家は2,299億円の2週ぶりの売り越し、信託銀行は145億円の2週連続の売り越しだった。
5月27日の週は、トランプ米政権による中国やメキシコとの通商摩擦が世界経済を押し下げる見方から海外ヘッジファンド等の売り優勢になり、現物株と先物合計および現物株は外国人投資家が4週連続で売り越した。
次週以降も米国による貿易摩擦がどう市場に影響するのか、相場動向ウオッチする。
なお、下表グラフは現物株の売買状況を表し、横軸が各週を示し、 5月第4週目が5月27日の週の売買状況を表す。グラフの見方は、上向きバーが買いをした投資主体、下向きバーが売りをした投資主体で、青色が個人投資家、赤色が証券会社、ピンク色が外国人投資家。