定点観測している東証発表の投資部門別取引状況について、2020年1月27日の週のデータを確認する。同期間の日本の株価指標に加え、米国・中国の株価指標もウオッチ。
統計データは毎週第4営業日の午後3時に日本取引所HPで更新され、市場への影響が大きい投資家グループの動向を理解し、投資活動に役立てたい。
1月27日の週は、日経平均株価が1月27日始値の23,427円から1月31日終値の23,205円と222円下落し、TOPIXも1月27日始値の1702ポイントから1月31日終値の1684ポイントと18ポイント下落。
また海外(米国・中国)の株価指標に目を向けると、NASDAQは1月27日始値の9092ポイントから1月31日終値の9150ポイントと58ポイント上場し、上海総合指数は春節の為、休場になっている。
現物株の投資部門別取引状況は、外国人投資家は2,401億円の2週連続の売り越し、一方、個人投資家は3,164億円の3週連続の買い越し。またGPIF(年金積立金管理運用) など年金基金の動きを表すと言われる信託銀行は448億円の8週連続の売り越し。
また現物株と先物合計の売買状況は、 外国人投資家が7,832億円の5週連続の売り越し、個人投資家は3,701億円の3週連続の買い越し、信託銀行は2週連続の795億円売り越し。
1月27日の週は、中国武漢で発生した新型肺炎の感染拡大によるリスク回避姿勢が広がり、日経平均が大幅続落し、海外投資家が2週連続で売り越す一方、逆張り志向の個人投資家が前週に続き買い向かったようだ。
来週以降も新型肺炎コロナウイルスの影響を、株式市場の外国人投資家動向と共にウオッチする。
なお、下表グラフは現物株の売買状況を表し、横軸が各週を示し、 1月第4週目が1月27日の週の売買状況を表す。グラフの見方は、上向きバーが買いをした投資主体、下向きバーが売りをした投資主体で、青色が個人投資家、赤色が証券会社、ピンク色が外国人投資家。