定点観測している東証発表の投資部門別取引状況について、2021年11月1日の週のデータを確認する。同期間の日本の株価指標に加え、米国・中国の株価指標もウオッチ。
統計データは毎週第4営業日の午後3時に日本取引所HPで更新され、市場への影響が大きい投資家グループの動向を理解し、投資活動に役立てたい。
11月1日の週は、日経平均株価が11月1日始値の29,330円から11月5日終値の29,611円と281円上昇し、TOPIXが11月1日始値の2027ポイントから11月5日終値の2041ポイントと14ポイント上昇。
また海外(米国・中国)の株価指標に目を向けると、NASDAQは11月1日始値の15541ポイントから11月5日終値の15971ポイントと430ポイント上昇し、上海総合指数は11月1日始値の3530ポイントから11月5日終値の3491ポイントと39ポイント下落。
現物株の投資部門別取引状況は、外国人投資家は1,453億円の3週ぶりの買い越し。
一方、個人投資家は3,386億円の3週ぶりの売り越し。GPIF(年金積立金管理運用) など年金基金の動きを表すと言われる信託銀行は2,181億円の3週連続の買い越し。
また現物株と先物合計の売買状況は外国人投資家は421億円の2週ぶりの買い越した一方、個人投資家は3,951億円の3週ぶりの売り越し、信託銀行は2,199億円の2週ぶりの買い越し。
11月1日の週は、衆議院選挙での自民党の健闘と、FOMC通過後の米国市場株高を受けて、日経平均株価は前週末で2週連続の上昇となった。
来週以降も投資家動向や資金の動きをウオッチする。
なお、下表グラフは現物株の売買状況を表し、横軸が各週を示し、11月第1週目が11月1日の週の売買状況を表す。グラフの見方は、上向きバーが買いをした投資主体、下向きバーが売りをした投資主体で、青色が個人投資家、赤色が証券会社、ピンク色が外国人投資家。