定点観測している東証発表の投資部門別取引状況について、2020年12月14日の週のデータを確認する。同期間の日本の株価指標に加え、米国・中国の株価指標もウオッチ。
統計データは毎週第4営業日の午後3時に日本取引所HPで更新され、市場への影響が大きい投資家グループの動向を理解し、投資活動に役立てたい。
12月14日の週は、日経平均株価が12月14日始値の26,659円から12月18日終値の26,763円と104円上昇し、TOPIXも12月14日始値の1785ポイントから12月18日終値の1793ポイントと8ポイント上昇。
また海外(米国・中国)の株価指標に目を向けると、NASDAQは12月14日始値の12447ポイントから12月18日終値の12755ポイントと308ポイント上昇し、上海総合指数は12月14日始値の3349ポイントから12月18日終値の3394ポイントと45ポイント上昇。
現物株の投資部門別取引状況は、外国人投資家は1,655億円の7週連続の買い越し。一方、個人投資家は1,238億円の2週連続の売り越し。GPIF(年金積立金管理運用) など年金基金の動きを表すと言われる信託銀行は61億円の4週連続の買い越し。
また現物株と先物合計の売買状況は外国人投資家は4,047億円の2週連続の買い越し。一方、個人投資家は1,847億円の2週ぶりの売り越し、信託銀行は350億円の2週連続の買い越し。
12月14日の週は、新型コロナウイルスワクチンや米追加経済対策に期待が高まり日経平均株、日経平均が上昇する中、海外投資家が7週連続で買い越す一方、個人投資家は2週連続で売り越した。来週以降も投資家動向や資金の動きをウオッチする。
なお、下表グラフは現物株の売買状況を表し、横軸が各週を示し、12月第3週目が12月14日の週の売買状況を表す。グラフの見方は、上向きバーが買いをした投資主体、下向きバーが売りをした投資主体で、青色が個人投資家、赤色が証券会社、ピンク色が外国人投資家。